ポケットモンスター、縮めて「ポケモン」。
もはやこの単語に説明は不必要かと思いますが、念のため。1996年にゲームボーイ用ソフトとして発売されて以降、ゲームのみならずアニメ化されるなど日本だけでなく世界で人気を博しており、その人気は2016年2月末までに世界累計ゲーム売上本数が2億本を突破(株式会社ポケモン発表)するほどです。
このゲームをプレイしたことのある人はきっと考えたことがあるであろう「現実世界にもポケモンが出てきたら面白いのになぁ」という妄想。そんな夢を半分叶えてくれるスマホゲームの制作が発表されたのが2015年9月10日のことでした。株式会社ポケモン・『Ingress』を手掛けるNiantic Labs・そして任天堂株式会社の3社によるプロジェクト「Pokemon GO(以下、ポケモンGO)」。位置情報を活用することにより、現実世界そのものを舞台として、ポケモンを捕まえたり・交換したり・バトルするといった体験をすることができるこのゲームの発表に、多くの人が驚きと期待の声をあげました。
2015年9月10日に発表された「ポケモンGO」のコンセプト動画
アクティブユーザー数はTwitterに匹敵?先行配信国では爆発的人気
それから約10ヵ月が経過した2016年7月6日、ついにポケモンGOがアメリカ・ニュージーランド・オーストラリアでiPhone・Android向けに配信をスタート。この3国におけるApp Store・Google Playストアでの売上ランキングで首位を獲得し、ウェブサイトやアプリの解析などを行っているSimilarWebの発表によると、「ポケモンGO」のアクティブユーザー数は2016年7月5日を境に増加傾向にあり、7月8日時点で「Twitter」のデイリーアクティブユーザー数に迫るほどの驚異的な伸び率を記録しているということです。
▶世界各国でのちょっと不思議な?プレイ風景…公園でもピザ屋でも「ポケモンGO」
アメリカでのプレイ画像を入手!「ポケモンGO」のUIを大公開!
私事ではございますが、筆者の弟は今アメリカ・ロサンゼルスにおります。「あっ…!」ふとそのことを思い出した筆者は、弟に数か月ぶりのLINEを送ってみることにしました。
筆者「突然だけど、ポケモンGOやってる?」
弟「うん」
筆者「お!ほんとに?」
弟「やってるよ!」
…さすが、ミーハーなところは兄に似たのでしょうか。ということで、既にプレイしているという我が弟に色々聞いてみました。
まずはログイン。Googleアカウントがあれば大丈夫!
まず、ログインはGoogleのアカウントか、ポケモントレーナークラブのアカウントですることができます。どちらのアカウントを持っていない方も、それぞれ簡単に作成することができるので安心ですね。
ログインすると、ゲームではおなじみLOADING画面。「周りをよく見て、常に注意しながらプレイしてください」との注意勧告が。先行配信されている国では、既にゲームに熱中しすぎる人が続出しているとのこと。それだけ面白いゲームなんだと期待値は上がりますが、やはり安全には十分気をつけてプレイしたいですね。
ポケモンゲットは、スマホならではのスワイプで
このあと、ポケモンで遊んだことのある方ならおなじみの"最初の相方"となるポケモンを選び、旅に出ます。旅に出て色々なところを歩きまわっているうちに、近くにポケモンがいるとの通知をキャッチ。ARモードに切り替えると、カメラ越しの街中に、なんとピカチュウが出現しました!ロサンゼルスに生息しているピカチュウです。
ちなみに、ピカチュウの上に現れているCPとは「Combat Point」の略。簡単に訳すと、戦うためのポイントというような意味合いでしょうか。ポケモン1体の総合値という意味で、現段階では攻撃・防御・素早さの合計値と見られています。ポケモンではおなじみのレベルという数値が見当たらないので、このゲームにおいてはこのCPが全てを内包する数値なのかもしれません。
このポケモンGOでは、野生のポケモンと戦うことはなく捕まえるだけ。モンスターボールをポケモンに向かってスワイプすると…
ピカチュウ、ゲットだぜ!新しくゲットしたポケモンは、図鑑に登録されます。このあたりは慣れ親しんだポケモンとあまり変わりはないですね。バトルだけでなく、収集するも一つの楽しみです。地域によって出現するポケモンは違うそうなので、思わず色々なところに出かけたくなります。
マップは現実世界とリンク
そしてマップはもちろん、現在地とリンク。地図も現実世界のものになっています。ポケモンがいたり、ポケストップ(画像右)があるとこの地図上に現れます。ポケストップとは、モンスターボールや道具などを手に入れられる場所。これはgoogleストリートビューと連動しているようで、実在する場所の看板や標識とリンクし、写真が地図上で確認できます。
先ほど、街中で出くわすポケモンとは戦えないと申し上げましたが、各地に置かれる「ジム」でポケモンを戦わせ、強くしていくとのこと。というのも、そもそもポケモンGOにおける主目的は、陣取り合戦。これはやはりNiantic Labsが参加しているだけあって、Ingressと同じですよね。敵のジムを奪って仲間チームのジムを増やしていくのですが、プレイヤーは赤・青・黄のいずれかのチームに参加し、ジムを増やしていくためにポケモンを捕まえていくのだそうです。
まだまだ未知なことばかり…!
プレイしていくうちに気になるのは、出現率の低い、いわゆる「伝説のポケモン」がどこにいるのかということ。どこに行けばどんなポケモンと遭遇できるのか、もしかするとそれを目的に旅行する人がでてきてもおかしくありません。まさにIngressでも同じような現象が起こっています。プレイしている弟も近場で「きっとこの人はポケモンGOやってるな…」という動きをしている人は見かけたようで、早速人気を肌で感じているようでした。
「冒険しているみたいで楽しい!」早速やりこんでいる我が弟のそのコメントを聞き、更に日本での配信が待ち遠しくなりました。ポケモンGOをきっかけに、今まで立ち止まることのなかった場所や景色との出会いが待っていそうです。
「ポケモンGO」公式ホームページキャプチャ サービス開始のお知らせはまだのようです…
「今週中?」「今月中?」「予想より遅れそう?」日本での配信はいつ?
日本での配信について、Nianticの須賀健人アジア統括マーケティングマネージャーは「Pokémon GOが一部の国向けに配信開始されましたが、日本向けはもうちょっとだけ先になります!もうちょっとだけお待ち下さい。」と7月6日にツイート。そのもうちょっと先については様々な噂が出回っていますが「今週中に」「今月中に」「サーバーの負荷が予想されるため予想より遅れそう…」とバラバラ。こればかりは配信スタートの知らせを待つしかなさそうです。
ポケモン・Niantic Labs・任天堂の3社のアイディアと技術が結集した「ポケモンGO」。日本中、世界中の街中をわくわく歩ける日が、確実に近づいています。