今、多くの企業が取り組み始めている「コンテンツマーケティング」。
そろそろうちもオウンドメディアを、という企業の広報・マーケティング担当者の方も多いのではないだろうか。
去る9月28日、600万PVの「LIGブログ」編集長渋谷匡志氏をお招きし、LIGブログでの経験を交えて記事を書く際のポイント、分かりやすいコンテンツ制作の秘訣などについて伺った。

また、メディア運営において重要な要素である「写真」の使い方について、
株式会社アマナ チーフ・ブランディング・オフィサー児玉秀明氏が登壇し、講義。ビジュアルを使った巧みなブランディングの手法について、コンテンツマーケティングを通した企業や、商品ブランディングの観点から伺った。(レポート後編

後半のワークショップでは、実際に各参加者にペルソナの作成・使用する画像を選んで頂き、発表。渋谷氏、児玉氏それぞれの講評を交えて、さまざまなアイデアの提案や意見交換の場となった。

まずは、株式会社LIG 渋谷匡志氏のセミナーパートの様子から。話は、渋谷氏の自己紹介とLIG立ち上げの経緯から始まり、本題・読者をひきつける、魅力的なコンテンツの作り方とは?からスタート。

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魅力的なコンテンツ=分かりやすいコンテンツ

PVがとれる、最後まで読まれる、などさまざま定義があると思うが、魅力的なコンテンツはまず、分かりやすい事が前提であると同氏。読みづらい記事はユーザーにストレスを与えてしまう。ストレスを抱えたユーザーは正しく記事の内容を理解できないだけではなく、ページからの離脱してしまうこともあるので、コンテンツ自体が分かりやすくあることは必要不可欠だ。

記事を構成する3つの重要なステップ

1.企画-企画を立てるために必要な4つの要素

まず、以下の4つの項目に基づいて記事の骨子を組み立てる。

-Target (ペルソナ)
-What to say 伝えたいこと(1記事1テーマが基本)
-Benefit (記事を読んだ読者にある)メリット
-Reaction (記事を読んだ読者にしてほしい)リアクション

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事例として、下記記事を紹介。

事例:拝啓歯医者さん:顔にあたるおっぱいはタオルだったのですか? 
https://liginc.co.jp/276361

女性もいるので恐縮ですが・・・と説明を始めた同氏。この記事は Facebookで1118、Twitterで1695いいねと、7万5000PVを獲得したそうだ。  
Twitterでバズっていたので目にしたことがある方もいるかと思うが、togetterを見て夢を失ったという男性が続出したため、真相を確かめるべく関係者にリサーチしたとのこと。この記事では、以下の要素から記事を作成したとのこと。

-Target(ペルソナ) ・・・・・togetterで夢を失った男子
-Whats tosay 伝えたいこと ・・・・・おっぱいはタオルじゃなかった
-Benefit メリット ・・・・・歯医者さんのリアルな現実を知れる
-Reactionリアクション ・・・・・希望がもてた。夢は守られた。ちょっと歯医者にいってくる。

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2.文法、日本語-正しい日本語とは

企画を立てたら、実際に記事を書き始めていくが、文章を分かりやすくするための基本として、正しい日本語・文法で書く事の大切さについて言及。

正しい文章を書くコツ

・主語と述語のねじれを失くす。なるべく主語を省略しない。
・修飾語・被修飾語との、距離や順番を意識する。
(例文 彼女から、上野の飲み屋の一週間前にお願いしていた原稿が届いた
「原稿」に上野の飲み屋の一週間前にお願いしていたという2つの修飾語がかかっているが、
基本的なルールとして、修飾語は文字数が長かったり、規模・事象が大きかったりする方を前にもってくるとすっきりする
彼女から、一週間前にお願いしていた 上野の飲み屋の原稿が届いた

・同じ言葉、同じ内容の繰り返しを避ける
・文章を笑わせない
→これはウケるぞと思って書いた文章は、ほとんどの場合、文章自体が笑ってしまい、読んでてうすら寒い気持ちになってしまう。また、会話以外の文章に(爆笑)や(笑)はなるべく使用しない。

どんなに良い内容が書かれていても、正しくない日本語で書かれた記事は頭に入りにくく、理解されにくい。
記事の文法に気を使うことはビジネスマナーを守るようなもの、と渋谷氏。

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3.コンバージョンを狙うために-信頼と熱量のある記事

人の心を動かす記事とは一体どういう記事か?そもそも信頼できる内容でなければコンバージョンなどはありえないという同氏に、信頼できて、熱量がある記事の特徴について伺った。

ユーザーと信頼関係を築くために必要な4つのこと

正確に情報の裏をとる
ユーザーの信頼をえるために、ネットや人から聞いた情報はうのみにしない。
情報の裏をとり、記事の中にエビデンスを残すこと。

特定の情報を継続して発信し続ける
○○さんだから信用できる。間違いない。と思ってもらうには、一定期間特定の情報を発信し続ける事が必要になってくる。例えばLIGブログであれば、WEB制作系の記事を長期にわたって配信しているため、やはりWEB制作関係者のユーザーがとても多い。

判断はユーザにゆだねる
タイトルで釣らない、あおらない、押し売りしない。ネガティブな感情にさせないことも大切。

悪いサービスは紹介しない
なかなか難しいところではあるが、本当にいいものを紹介する事によって、信頼度は保たれる。

コンバージョンがとれた事例として、下記の記事が紹介された。
【基礎学習でどこまで変わる?】3時間の一眼レフ写真講座を受けて撮り比べてみた
https://liginc.co.jp/245024

上記の記事で紹介しているUdemyはオンラインで学習プログラムを受講できるベネッセ社のオンラインビジネスだ。同記事では、数百件もの会員を獲得した。これは、ベネッセ社の施策の中で最も多いコンバージョン数だという。ライターさんが、3時間コースの講座を実際にすべて受講した中で、お勧めの講座をピックアップされており、かつ受講後に改めて撮影に行ったりと、とても丁寧につくられている。また、実際に講師とのやりとりのキャプチャや、プロからのコメント(第三者目線)を加えることによりフラットに事実が伝わりやすい内容となっている。

入念なペルソナ設定と、マナーの守られた読みやすい文章、そしてユーザーに良い情報を伝えようとする熱量。オウンドメディアを子供のように育てる姿勢を学んだ気がした。


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ワークショップ

このあとのワークショップでは、各参加者にてペルソナの作成をしてみていただくことに。来場者はマーケター、ライターの方が多かったので自社で運営するサービスや、商品を題材にしてペルソナを作って頂いた。

Q.ペルソナを作る時に気をつけることは?

渋谷氏:自分に都合のよいペルソナを書くのではなく、実際にいる人を想像しながら作るといいですね。ペルソナの内容は細かいほど良いと思います。

ペルソナ設定後、記事の骨子の立て方について。

Q.タイトルの付け方

渋谷氏:​サービス名や商品名はなるべく入れず、ペルソナが興味のありそうな言葉を入れるのがいいですね。文字数については、SEO的には基本30文字前後と言われています。特にSEOを意識しなければ、短すぎるタイトルか、長すぎるタイトルもいいという説も・・・。 記事の構成について、記事の一番上には会社が伝えたいことではなく、ユーザーが求めている情報や引きになる情報を持ってきます。ペルソナにとって優先度の低い情報である、サービス内容やキャンペーン情報は記事の最後の方で紹介します。

Q.B to B 向け商品の場合のコツはあるか?

渋谷氏: 単価はいくらくらいでしょうか?

来場者: 高くて1000円、安くて500円くらいです。

渋谷氏: 商材によるかと思いますが、サービス導入の決裁者に向けた記事にするのか、その準備をする部下の人向けにするかで変わってくると思います。購入を決定する決め手となる情報にするのか、購入前の情報を集めている段階を想定した情報を提供するのか。それを決めて記事の骨子を立てていくことが必要です。

タイトル、記事の書き方について教わったところで、キービジュアルに使用する画像をストックフォト販売サイト、アマナイメージズのサイトから画像を選んでいただく。

Q.ビジュアルを選ぶ際のポイントはあるか?

児玉氏:ペルソナから連想するキーワードがあると思うので、そのキーワードを頼りに検索したり、類義語を考え出してビジュアライズしていくのがいいと思います。
ただポイントとして、あまりにダイレクトな言葉でリサーチすると出てきた画像が写真の情報、説明のみになってしまうので(写真のinformation機能「コンテンツマーケティングにおけるフォトブランディングの活用」参照 ) そうなってくると写真の力と言葉の力が掛け算にならない。「emotion 感性」を伝えるためには、類義語で検索した方がよりイメージがふくらみやすいと思います。

この後、お二人のアドバイスを受けて作って頂いたペルソナとセレクトしたビジュアルを、2名の方に発表して頂き、本セミナーは幕を閉じた。

読者を惹きつける魅力的なコンテンツを発信し続けるノウハウを、コンテンツマーケティングとフォトブランディングの観点から伺うことができた。ペルソナ作成のコツから、キービジュアルの選び方まで「質のよいコンテンツ」を作成するには必見の内容をお送りできたのではないだろうか。オウンドメディアを運営される方やこれから導入されるという方には是非参考にしてみて頂きたい。

 

セミナー後編 「コンテンツマーケティングにおけるフォトブランディングの活用」 につづく。

 

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