トップクリエーターをゲストに業界の今と未来を考えるセミナーイベント「CODE Digital Creative Academy(以下、コードアカデミー)」。後編はスピーカーの皆さん同士でディスカッションされた内容をお伝えします。

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前編は、ゲストスピーカーの取り組み内容を中心にお届け!

スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート【前編】

テーマ:スポーツの未来について

スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート

西村さん
テクノロジーの発達によりスポーツはどのように進化し、パラリンピックの未来はどのようになっていくと思いますか?

澤田さん
今は当たり前に使っていますが、眼鏡・コンタクトレンズも一つのテクノロジーと捉えることができます。今後はどこまでのテクノロジーは許容範囲で、どこからが『ドーピング』になるか?という議論も発生する可能性があると思います。

人間が道具をつくっているという一方的な見方ではなく、道具が人間をつくっているとも言えます。道具が進化すると人間も進化すると考えるとパラリンピックの方が伸びしろがあると感じますね。

金山さん
フライングは機械で判定していますが、その判定は0.01秒の世界で行われています。人間が物理的に反応出来るのは、0.1秒前後と言われていますが、0.1秒以内に反応することをフライングとしているので、ピストルの指の動きが可視化できると縮められるのでは?と考えたりします。

今後は、身体が動かなくても集中力をテクノロジーの力で可視化する事が出来たらスポーツにできるのではないかと思います。脳神経・脳波を使ったスポーツの発展が期待できると思います。

引地さん
人間性に集約していくのかな、と思います。障害を持っている人は、マイナスと感じられていることをプラスにしていくことにとてもポジティブです。ないものを補うという考えではないのは素晴らしいですし、そういった考えではパラリンピックの精神は最先端ではないかと思います。

金山さん
オリンピックのメダルではない評価軸で、いかに笑ったとか、感動したとかの評価軸もテクノロジーで実現出来ればいいですね。

上林さん
eSportsは韓国ですごく盛り上がってきていますが、スポーツを概念でどう捉えるかという話になってきますよね。そもそもeSports自体が昔と意味合いが変わってきたように感じます。こうなってくると将棋もスポーツとして捉えても良いのではないでしょうか。

西村さん
スポーツの定義が変わってきたんですかね?

金山さん
澤田さんの話にすごく通じるところがあると思いますが、サッカーも世界大会からフットサル、アディダスが提唱するフリースタイルフットボールなど、道具や競技が進化すると新たな種目が生まれてきています。

eSportsの中にもいろんな種目ができて良いと思っていて、pong! pong!(前回ご紹介した卓球ゲーム)みたいなルールでもいいと思いますし、喧嘩は弱いけど疑似ボクシングは強い、みたいな多様化をしていくことも十分考えられます。1つの産業としてお金が集まっている事はポジティブに捉えることができるので、色々と挑戦していきたいと思います。

 

テーマ:一番の障壁は何?

スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート

引地さん
言葉が問題かな?と。障害という言葉を使った時点で、意識がシャットダウンします。
あえて障害と言わない方が自分事化できていい結果が生まれることもあるので、アプロ―チを変えていかないとと思います。

パラリンピック体験会などいろいろやっていますが、体験会で終わって継続性が無いのも問題だと思います。ストレートに応援しましょうといっても何も伝わらないし自分事化できません。

金山さん
マイナースポーツをやってた側からすると、活動が知られていないことがまず課題です。障壁という面で言うと、基本的に人は常識的な考えに囚われているわけですが、企画を提案し新しい事例を作るために交渉しているのに事例をもってきてと言われてしまいます。

中長期的なメリットや意義よりも、短期的な視点で判断され物事が進まないことが最大の障壁だと思います。

澤田さん
日本はスポーツのブランディングを失敗していると思います。
スポーツには多面性があり、高齢者からみれば健康になる為の手段であったりするわけですが「スポーツと言えば体育」のイメージが強くなかなかそこを脱することができていません。

スポーツのためのスポーツではなく、スポーツを通じて社会を変えるんだという気概が大事ではないでしょうか。

 

最後に…今後取り組みたいことや今日気になったプロジェクトなど

スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート

金山さん
やはり、渋谷という街を預かっている意識があるので、子供たちにスポーツの多様性を見せたいです。あらゆる取り組みを渋谷に全部集めたいです。

引地さん
金山さんの渋谷 × スポーツが結びつかなったですが、新鮮でした。

上林さん
引地さんと同じく金山さんの街とスポーツという取り組みは何かやりたくなりますよね。

渋谷は、若者が最先端を生み出すカルチャーの街だと思います。街の中の凄いぞ!という部分とスポーツが融合されていくと面白いのではないかと。イベントの中に肩ひじ張らずに楽しめるところが大事ですよね。

ディスカッションの最後に、金山さんより参加者の皆さんへのメッセージをいただきました!

クライアントは『企業』ではなく、『社会課題』や『ビジネスチャンス』

スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート

スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート
情熱をもってやらなければいけない、そして誰かの答えになっていないといけない。

大いなるひらめきの中から、やることを選んで取り組んでいます。

いかに、『社会の中からひらめきを貰えるのか』という熱いメッセージをいただきました。

2020年の東京オリンピックも迫っています!最新のテクノロジーやクリエイティブをプラスの力に変えて、よりよいスポーツ社会を創っていくことができるそんな気持ちが伝わってくるセミナーでした!

レポートでは一部のご紹介となっていますが興味深い話はたくさんあり書ききれないほど濃密セミナーとなっています。次回のコードデジタルクリエイティブアカデミーは「クリエイティブ組織を強くするための方法とは?」をテーマに7月11日(水)開催!
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スポーツはクリエイティブへと進化する!コードアカデミーVol.4 潜入レポート【前編】