現在、日本国内で確認されている絶滅危惧種は3,690種に上るそうです。(環境省レッドリスト2017による)日本人にとって身近に感じているあの生き物も、いつか見ることができなくなってしまう可能性があります。そんな、今後大切にしていかなければいけない生き物たちから、今回は10種類に絞ってご紹介させていただきます。

アオウミガメ

ウミガメハワイで撮影された、雄大な泳ぎをするアオウミガメ。日本各地の砂浜でも産卵が確認されており、浜辺で孵った子亀たちが海へ一目散に向かう姿は、心癒される光景です。しかし、海の冒険に旅立った子亀たちの数に比べ、産卵に戻ってこられるものはごくわずか。ウミガメ類は、日本固有種ではありませんが、世界的に見ても乱獲、産卵環境の減少、水質汚染などにより数を減らしています。

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コウノトリ

ヨーロッパでは『赤ちゃんを運んでくる鳥』の言い伝えがあるコウノトリ。分類的にはヨーロッパにいるのは「シュバシコウ」、日本にいるのは近縁種の「コウノトリ」です。私が初めて遭遇したのは数年前の徳島でした。それまでは日本の野鳥とは思ってなく、飛んでいる姿を近くで見て『デカッ!』といったことを思い出します。実際はありえないとわかっていても、まさに赤ん坊を運んでも飛べそうなくらいの迫力でした。「兵庫県立コウノトリの郷公園」を中心とした野生復帰の取り組みは順調に成果をあげているようですね。

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オオタカ

オオタカ』は日本固有の鳥ではありませんが、国内に広く分布していることもあり、古くからタカと言えば、オオタカを指す事が多いと云われています。鷹狩にも使われていることから、強さの象徴だったのではないでしょうか。保護対象となってからは、少しずつ数が増えてきているようです。

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ニホンイシガメ

日本の固有種として有名な『ニホンイシガメ』。子亀は大人に比べて黄色味が強く、その色具合と形から「ゼニガメ(銭亀)」とも呼ばれています。水質、生活環境の悪化や外来生物の増加などにより数が激減、最近ではなかなか見られなくなってきているようです。

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ツキノワグマ

日本には北海道に生息する『ヒグマ』と、本州以南に生息する『ツキノワグマ』の2種類のクマがいます。ツキノワグマは人間より大きくて動きがゆっくりなイメージをお持ちだと思いますが、実際は写真のように木に登ることや泳ぐことも得意としています。残念ながら近年報道などで耳にすることも多い、クマによる農作物、人への被害は、秋の食糧不足、自然・人里環境の変化などが原因とも云われています。

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ラッコ

日本で『ラッコ』?と思われる方もいるとは思いますが、北海道では以前から生息が確認されています。毛皮目当ての捕獲で激減し、一時はほとんど姿を見なくなったようです。2009年には、釧路川に現れたクーちゃんが話題になっていましたが、また可愛い姿を日本近海で見られるようになるといいですね。

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タガメ

タガメ』は日本最大の水生昆虫で、成虫は5~6cm程になります。タガメのオスが卵を守ることはよく知られていますが、その時に体外消化という食事方法をとっています。獲物に針状の口を刺し込んで消化液を注入し、それによって溶けた液状の肉を吸い取って食するそうです。この消化液が人に注入されると、場合によってはその箇所が壊死することもあります。意外に恐ろしい一面を持っている昆虫です。

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シマフクロウ

『シマフクロウ』は、全長約70cm、翼を広げると約180cmにもなる世界最大級のフクロウです。生息域は限られており、極東地域の一部のみ。環境省の報告によると、日本では北海道におよそ140羽程度と生息していると推定されており、もっとも絶滅が心配されている動物でもあります。アイヌ語では、集落を守る神を意味する『コタンコロ・カムイ』の名で呼ばれています。

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イトウ

釣り師には『幻の魚イトウ』と呼ばれる非常に有名な魚です。かつては、東北~北海道にの生息していたと言われていましたが、河川改修や水質汚染などによる生息環境の悪化の影響で、現在は北海道の限られた河川にしか生息していない可能性が高いそうです。日本最大級の淡水魚で、体長1mに達するのに10数年以上を要するとされています。現在までに確認されている最大記録は、1937年北海道十勝川で釣れた2m10cmと言われています。いったい何歳のイトウだったのでしょうか。

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ヤンバルクイナ

『ヤンバルクイナ』は、1981年に新種として発表されました。沖縄本島北部のやんばる地域にのみ生息する日本の固有種です。やんばるの森では天敵となるような動物が少なく、飛んで逃げる必要性がないために飛べなくなり、走り回ってエサをとるように進化したと考えられています。しかし、天敵となるマングースやネコなどが人間によって島に持ち込まれた影響で数を減らしてしまっていました。しかし、環境省の発表によると平成17年度からのマングース防除事業の本格的実施に伴い、平成24年に一旦確認されなくなった地域で2件の繁殖確認があり、縮小していた生息域が回復傾向をみせているという嬉しい報告がありました。

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まとめ

『日本の絶滅危惧種』、いかがでしたでしょうか。アマナイメージズでは、専門的な多くの動植物の写真や動画をご用意しています。写真や動画のリサーチ等、困ったことがございましたら一度ご相談ください。

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