ニコニコ動画でアニメ、政治と並ぶ三大人気コンテンツと呼ばれている「将棋」。実際に対局を行うかテレビの前で1人観覧することが普通の楽しみ方だった将棋は、今では大人数でコメントしあいながらネットで気軽に観覧できるようになり将棋文化の間口を大きくすることに成功しています。

「将棋」はネット文化を交えた柔軟な試みを続けることで歴史的な文化でありながら最先端の文化となっているのではないでしょうか。ニコニコ生放送の将棋関連動画は現在の将棋ブームの下地を作ってきたといっても過言ではないと思います。

伝統とネットユーザーの融合最前線は将棋にある!!

その思いを胸に、ニコニコ超会議2016「超囲碁・将棋」ブースに訪れました。このブースでは毎年様々なイベントが催されており、今年は4つのイベントが行われていました。(取材日は4月29日)
1、電王手さん対局体験コーナー
2、第1期電王戦出場ソフト「PONANZA」に勝てたらタブレットプレゼント
3、将棋・多面指
4、最強タッグvs[合議]最強将棋ソフト軍

 

1、電王手さん対局体験コーナー

ここではプロ棋士対コンピュータ将棋の団体戦「第1期電王戦」で活躍している代指しロボット「新電王手さん」と実際に対局ができます。

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開発会社である株式会社デンソーさんの説明によると「新電王手さん」は対局の空気に合わせて、静かに駒をつかみ、静かに駒を指す絶対的な消音化の実現。成りの時間を約17秒から約7秒に大幅短縮。この二つの実現により人間同士の対局環境に近づくけることができたそうです。「将棋界初のプロ棋戦専用ロボットアーム」といううたい文句からも開発者の熱意が伝わってきます。

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2、第1期電王戦出場ソフト「PONANZA」に勝てたらタブレットプレゼント

コンピューター将棋ソフト「PONANZA」とタブレットで対局できるこのエリアでは10代の若者が数多く見られました。日本最大級の子供の将棋大会「日本将棋シリーズテーブルマークこども大会」では年々参加者が増えており、今では1万人を超える参加者が全国から集まるそうです。将棋を指す若者が増えているのはこうしたイベントだけでなく実際の大会からも実感ができます。

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3、将棋・多面指

人気プロ棋士と対局が出来る多面指エリアではプロ棋士1名が同時に10名のユーザーを迎え撃っていました。(私が訪れた時は渡辺明竜王と中村桃子女流初段が対局中) プロ棋士と実際に手合わせができるとあって、老若男女計多くの来場者が集まっています。

渡辺明竜王は歯に衣着せぬ発言が人々の興味を引き、バライティ番組やメディアによく出られています。最近では奥さまである伊奈めぐみさんの漫画「将棋の渡辺くん」もヒットしており将棋界だけでなくお茶の間でも知名度がウナギ登りの棋士です。

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中村桃子女流初段は見ての通りの美人過ぎる女流棋士としてご活躍中です。本当にお美しい。。また中村桃子さんの実兄である中村亮介さんもプロ棋士をされており、将棋界では非常に珍しい兄妹でのプロ棋士となっています。

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4、最強タッグvs[合議]最強将棋ソフト軍

メインエリアでは斎藤慎太郎六段と将棋ソフト「Apery」がタッグを組み、3つの将棋ソフト「PONANZA」「nozomi」「大樹の枝」の“連合軍”との対局が行われていました。
ネットで中継されているこちらの対局は、プロ棋士の丁寧な解説がつく為、初心者から経験者まで数多くのユーザーが会場、ネット上で観覧していました。もちろんネットでは様々なコメントが飛び交い対局を盛り上げています。コメントを見る限り将棋ソフトの雁木囲い(がんぎがこい)は珍しいんですね。非常に勉強にもなります。

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上記画像は生放送中の画面キャプチャを利用 http://live.nicovideo.jp/watch/lv258906746

 
こちらは激戦の末、斎藤慎太郎六段が勝利し、2年前の「ニコニコ超会議3」で行われたタッグマッチに引き続き、“人間側”の連勝となりました。将棋ソフトとプロ棋士の対局、変則的なルールの中で行われるこうした試みは、ニコニコ動画の中で注目されるコンテンツとなった要因の一つだと感じます。


将棋ソフト、代指しロボット、プロ棋士そしてユーザー。最先端の技術と日本の文化、そしてネットが混ざり合うことで現代における新しい形の文化の継承、そして楽しみ方が垣間見える会場となっていました。


今年からは電王戦もプロ棋士の代表を決める「叡王戦」とコンピュータープログラムの代表を決める「電王トーナメント」とのタイトルホルダー同士の一騎打ちでの戦いとなります。今後とも将棋の楽しみ方は広がり、伝統とネットユーザーとの融合による新たな試みが期待されます。

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