アマナイメージズでは、国内外の第一線で活躍するクリエイターの写真・イラスト・動画作品を多数取り扱っています。「Inside StockPhoto」では、普段聞くことのできない彼らの制作の裏側に迫ります。

記念すべき第1回は、アマナイメージズで高い人気を誇るフォトグラファー、RYOさん。この4月についに独自ブランドをスタートしたRYOさんに、リアルで洗練された日本人のイメージはどのようにして作られるのか、企画から実際の撮影まで、余すところなく伺いました。

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“自主制作映画を作っているイメージで”
RYOさん流の撮影とは?

―ストックフォトの人物撮影は、シチュエーション作りやモデルの選定など、企画段階からいろいろな苦労があると思いますが、どのように撮影を進めるのですか?

実は、テーマやシチュエーションありきではなく、モデルさんのイメージからテーマなどを決めています。協力していただけるモデルさんが決まると、どういう企画ならそのモデルを活かせるかを考えていくんです。そして、どうやったら自然に“血の通った”生活感が表現できるか、モデルとなる人の経験のようなものが表現できるかを無意識に考えて撮影しています。

限られた予算で制作しなければならないので常に自分でカメラを回しているのですが、写真撮影という意識はないんです。自主製作映画を作るイメージですね。

―写真として静止した絵を作るのではなく、映像の一部のようにシーンを作っているからこそ、自然な良い表情が切り取れるのですね。

 

そうですね。最初から決めポーズをとっている写真は目指していなかったです。想定したシチュエーションの中で、その人の人生を描かなければならないと思っているので、たとえフィクションでも本当に生きているというか、その人が実際にいるように感じ共感できることが必要なんだと思います。

結局はストックフォトが好きじゃないと作ることはできないですよね。そこで表現できたものは、写真にどれだけ魅力があるか、お客様がお金を払って使いたいと思うかにつながっていきますから。

  ―そのようにストックフォトに深く関わるようなきっかけは何ですか?

元々は、大学の写真学科でアート写真の勉強をしていました。でも芸術の世界は曖昧なことが多く正直理解できない部分も多かった。それに比べてストックフォトでは「売れる」ということで結果が出ますし、写真を通じて多くの人の役に立っていると感じられました。そして、どんどん売れてきてゲーム感覚でステップアップできたことも自分に合っていたのだと思います。

―撮り下ろしの広告撮影の場合、その広告にしか写真が使われることはありませんが、ストックフォトは思いがけない用途に使用されることも。ご自身の写真をこういう風に使われたら嬉しい、といったことはありますか?

やはり街中で自分の写真を使った広告を見つけると嬉しいですよね。特にメインビジュアルで使用されると嬉しいです(笑)。「これ、本当にストックフォトなの?」と驚かれるような写真を目指しています。

―そういった「驚かれるような」写真のヒントはどこから得ているのですか?

映像からヒントを得ることが多いかもしれません。映像のコマって、その1コマ1コマにいろんな情報が埋め込まれていると思うのですが、ストックフォトを制作するときも同様に、撮影時のフレーミングの瞬間にいらない情報を消して必要な情報を埋め込むという作業をしています。そういった情報の整理をしているか、していないかで写真の出来が大きく違っていると思います。

人とのつながりで広がっていく、
RYOさんの今後の展開

―ストックフォト制作の新しい企画など、今後の展開についていかがでしょうか?

今は以前撮影した作品のレタッチなどの仕上げで忙しく次の企画はまだ白紙なのですが、自分がやりたいテーマよりご縁で決まる企画が多いですね。

たとえば、英会話のイメージを撮影したときも、ある英会話講師の方から英会話スクールを紹介していただいたところ、そのスクールの代表がたまたま僕の中学時代の後輩だったんです。そこから撮影企画がまとまったりと、ご縁から始まる企画は本当に多いですね。

 

―では、RYOさん自身が新たに表現したいものについてはいかがでしょうか?

エキストラを入れたり、主役1人よりももう少し広い世界観の撮影をしてみたいと思っています。たとえば母校で大勢の生徒と一緒に撮影するとか、いずれチャレンジしてみたいですね。

撮影で本当に大切な部分って、技術やノウハウではないと思うんです。どういう想いで取り組むかとか、ご縁とか。目先の自分の利益だけでなくまわりも幸せに出来るような、そういう想いがあってこそいいご縁や長期的なビジネスの発展につながるのではないかと思っています。


RYOさんは休日でもストックフォトの制作のことばかり考えている「ストックフォト馬鹿」(本人談)なのだとか。冷静にお話されている中にも、言葉の端々にストックフォトに対する愛情が感じられました。その情熱が、多くのお客様に支持される写真を制作し続ける秘訣なのかもしれません。

 

RYO

amanaimages.comの中でも特に人気の高い日本人コンテンツに特化したブランド「RYO」。学生から、ビジネス、シニアまでトレンドを捉えた企画性とリアルなシチュエーションづくり。人物のストーリーまで感じさせる作風が魅力です。そんな写真の数々を、アマナイメージズではロイヤリティフリーブランドとして独占販売しています。同じシチュエーションの動画も充実。モデルのごく自然で生き生きとした表情が、あなたのクリエイティブを引き立たせます。