amanaimages.comの中でも特に人気の高い海外ブランド、500px。ソーシャルブログの写真コミュニティからスタートした500pxは世界的な写真のマーケットプレイスに成長し、作品が世界各国で販売されています。プロ・アマチュアに関わらずユーザーに支持される作品が優先的に表示される仕組みを持つ500pxでは、ユーザーとともにコミュニティが創り上げられ、多くの共感を生む作品が毎日発信されています。

500pxでスティルライフ・フォトを中心に活躍するロシア人フォトグラファー、ディーナ・ベレンコは、日常の他愛のないものを独自の視点で捉えた作品で注目されています。そんな彼女がかねがね撮りたいと思っていたのは、不安定だけどバランスのとれた写真でした。試行錯誤の末、独特の浮遊感を出すための工夫を凝らし、視覚のトリックを用いて撮影されたこれらの作品の制作の裏側をご覧ください。


以下:Dinaさんの説明

はじめに

Dina Belenko500px amanaimages

私はいつも、コーヒーやお菓子を使って、不安定だけどバランスのとれた構図の写真に挑戦したいと思っていました。初めての撮影でかなり良い仕上がりの写真が撮れたのですが、その過程はひどいものでした。

はじめに私はティーカップを山積みにし、紐で吊るしてみたのですが、悲しいことにその状態を持続させることはできませんでした。そこでリスクの少ない他の方法を模索しました。

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1.小道具と配置

まず透明なプラスチックのシートを使用し、色つきの背景の前に配置しました。ここが重要なポイントで、こうすることで小道具の影をそのままにしていても背景に映る影は消え、全ての小道具は宙に浮かんでいるかのように見えるのです。
なお、透明なガラスもよく使用されますが、ガラスの扱いには気をつけなければならないので、プラスチックの方が無難だと思います。

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構図に奥行きや厚みを加えるため、ちょっとした小道具を使い、すべてのカップとお菓子を違った高さや角度で置くようにしています。そうすることで、ひとつひとつの小道具が重なり合っているかのように見えるからです。

カップを支えるこれらの道具は上からは見えませんが、横から見ると一目瞭然。いろいろ試した結果、カップやお菓子を支える道具は子どもの積み木が最適でした。

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2.ディテール

基本の構図を作ったら、次はカップやお菓子全体を自分の手で”支えるように”し、撮影します。さらにドーナッツの上にチョコをふりかけて、カップにお茶を注いで撮影しますが、このときはお茶のしぶきや滴がない状態にしています。

Dina Belenko500px amanaimages Dina Belenko500px amanaimages

 

3.仕上げ

そして、ここからがいよいよ仕上げの段階です。撮影したすべての写真を重ね合わせ、手が写っているものや水滴のあるものをひとつに合成していきます。さらに、他の同じスタイルで撮影している作品と色味を合わせるために、写真のトーンを合わせ明るく調整します。最後にドーナッツの形をまっすぐに直し、プラスチックシートの傷を消し、写真に光沢を出します。

これで出来上がり!ビフォーアフターがこちらです。

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以上がこの撮影方法となりますが、この記事がお役にたてるとうれしいです。(紐で吊るす前にこれを誰かが教えてくれていたら…)

この手法でサンドイッチやハンバーガーの中身がまるで”飛び散っている”かのような写真や、クッキーやフルーツがキレイに積み上げられているような写真を撮ることもできます。シリアルや野菜を使うと“バランスのとれた”食事を表現できるかもしれません。アイディアはあなた次第。ぜひ、挑戦してみてください。

Dina Belenkoさんの作品はこちら!!

※この記事は写真撮影に役立つ情報を発信するWebメディア「500pxISO」を翻訳した記事となります。
元記事: The Secret to Shooting ‘Balancing’ Photos with Ease   
訳・構成:アマナイメージズ portfolio編集部