先日、NHNテコラス株式会社様東京オフィスにて、「A.N.P.B day 2017 WordPressを使ったコンテンツマーケティングセミナー」が開催されました。

本セミナーでは、コンテンツマーケティングを取り入れはしたものの、期待通りに進んでない企業様に向けて、WordPressを利用した効果的なマーケティング手法と注意点を「ビジュアル」、「解析」、「メールマーケティング」という観点から、各業界をリードするNHNテコラス株式会社、株式会社Ptmind 、株式会社ベンチマークジャパン、株式会社アマナイメージズの4社が登壇を行いました。

 

機会損失しない!サーバの選び方

NHNテコラス株式会社 エクスクラウド 平賀 真琴

NHNテコラス株式会社 エクスクラウド 平賀 真琴

サーバ、データセンタから見た集客やマーケティングナレッジ
サーバの状況をしっかりと把握しておくことで、様々な機会損失を減らすことができます。今回はNHNテコラスのイベント、セミナーの集客を例にお話ししたいと思います。

グラフだけ見ると申し込みを行った後順調に集客ができているように見えますが、様々な施策を施しております。この場合初動がよくなかったので、募集内容の文言を変更し、メール配信を行うことで自然流入が大きく増えています。しかしながら最終的にみると、全体の58%以上が最後の4日間で決まっています。トラフィックで見てもわかるようにイベントの参加はほとんど一瞬で決まっています。

データセンタ目線からみると、この一瞬のアクセスにおいてサーバをダウンさせないことが何よりも大事です。イベントサイトに限った話ではなく、ECサイトや他のサイトでも同じことが言え、アクセスが集中した時にサーバを落とさず、機会損失を減らすことが重要となります。

テコラス資料

全体の58%以上のトラフィックが最後の4日間に集まっている

 

アクセス集中するとき(サーバが落ちた時)ユーザーには何が起こっているのか
サーバが落ちる時は、ユーザーが集中し負荷がかかった時です。その後サーバが復旧したとしても同じようにアクセスが来るとは限りません。サーバが落ちた後のユーザーは、特殊なケースを除き、別のサイトに訪れ、類似品・類似サービスを選ぶ行動を取ります。こういった一瞬のチャンスを逃さない為にもサーバ選びは非常に重要です。

 

コンテンツ以外でユーザーがサイトを離れる3つの理由
1. 表示が遅い
今まで表示速度は最低でも7秒前後と言われていましたが、今はスマホの普及もあり2秒前後の世界になってきています。それ以上かかっているサイトは、離脱率が大幅に上昇します。逆にサイトの表示を高速化することで、回遊率が増え、直帰率、離脱率を大幅に減らすことができます。

一般的にサーバを変えることでサイトの表示速度を上げるというイメージがあるかもしれませんが、必ず時もそうとは限りません。これは一例ですが、あるキャンペーンサイトの2016年と2015年のPVを見た時に、1年でPVが160%上がっているのに対し、キャッシュチューニングを行っただけで転送量は87%に落とすことができています。サーバを変えなくてもキャッシュをチューニングするだけで転送量は大幅に改善されサイトの表示スピードを上げることが可能です。

テコラス資料

キャッシュチューニングでサーバの負荷は大幅に変わる

 

2. サイトが落ちている
そもそもの前提として、サイトが見られなければユーザーがたどり着くこともできません。

3.  改ざんされている
こちらもコンバージョンができないのでユーザーがサイトから離れる大きな原因となります。

 

コンテンツマーケティングにおけるサーバの設計方法
サーバの設計はPDCAではなくCAPDの順で行います。まず現状を知らないとうまくいかないのでチェックからスタートし、計測基準をもつことが重要です。今のサイトやサーバを確認し、仮説を立て、プランを選定してください。また、リスク回避、軽減するための準備、高速化セキュリティ対策等できることは先にやっておく事をお勧めいたします。

 


より成果を上げるためのコンテンツマーケティングにおけるビジュアル戦略

株式会社アマナイメージズ 代表取締役社長 新居 祐介

株式会社アマナイメージズ 代表取締役社長 新居 祐介

変換期に入ったオンラインメディア
勢い良く伸びてきたオウンドメディア市場ですが、今大きな変換期に来ています。引用、参照元を明記していても、無断で画像を使用することができないという事実が、業界全体に知れ渡りつつあり、各社様対策をとり始めてきております。

アマナイメージズ資料

画像を安全に使われたい方。詳しくは、弊社サイト内「画像を安全に使う為のケーススタディ」にも記載されています。

 

多様化するコンテンツマーケティング
オウンドメディアだけではなく、コンテンツマーケティングという言葉の意味自体も変化してきています。従来は「広告の代わりにコンテンツとして情報を提供する」という流れでオウンドメディアの制作が行われてきました。しかし、最近ではデジタルマーケティングが発達してきた事により、MAやDMP、ABM等を活用したマーケティングを意識していかなくてはいけません。

 

「いかに見つけてもらうか」が重要
広告手法の変化により、他のコンテンツと自社のコンテンツが同時に表示される場面が増えてきました。そうした中で差別化のカギを握っているのがビジュアルです。今では既存コンテンツのビジュアルを差し替えて「見つけてもらう」施策を取っている企業が増えています。

アマナイメージズ資料2

コンテンツをいかに「見つけて」もらうかが重要

 

ビジュアル戦略に基づくコンテンツ作り
ビジュアルを見ただけで企業名やブランド名が伝わる。コンテンツマーケティングにおいてそういったビジュアル戦略を持ってコンテンツを制作していくことが非常に大切です。ペルソナを設定する際に、ペルソナが好みそうなビジュアルも可視化しておきます。コンテンツを制作する際、様々な人が関わるかと思いますが、ビジュアルを可視化しておくことで一貫したコンテンツを制作することが可能となります。弊社では「エモーショナルスケール」というものを作成し、ペルソナが好むビジュアルを可視化してコンテンツマーケティングに活用しています。

-「エモーショナルスケール」にご興味のある方、以前のセミナーレポートで詳しくご紹介させていただいていますので是非ご覧ください。
コンテンツマーケティングにおける、フォトブランディングの活用【アマナイメージズ×LIG共催セミナーレポート-後編-】

 


利用者10万人突破!!Ptengineを利用した、WordPressのアクセス解析

株式会社Ptmind Japan Country Manager 安藤 高志

株式会社Ptmind Japan 安藤 高志

Ptmindが提供する2つのサービス【データ解析サービスと管理サービス】
弊社では大きく2つのサービスを提供しております。まず1つ目はデータ解析サービスのPtengineです。どのようにサイトを改善してクリエイティブをよくしたら良いのかをわかりやすく可視化し、お客様に届けるサービスです。その分かりやすさのおかげで、マーケティング担当者だけなく、デザイナーに使っていただくことが多いサービスでもあります。
もう1つのサービスがDataDeckというダッシュボードサービスです。現在様々なデータを取り扱わなければならない中で、整理・報告に時間をとられることが多くなってきました。そういったデータを一元管理し報告することができるデータサマリのサービスを提供しています。

 

サイト分析で陥りやすい3つの問題
1.人手がたりない:分析をする人手がたりない、専門家がいない
2.アナリティクスの知識が足りない:専門家はいるが、PVやUU,CVの確認程度しかできない
3.データ共有や報告が遅い、見にくい:社内のワークフローがうまく回っていない

多くの会社で上記の3つがサイト分析の問題としてあげられます。この問題を解決すべく、弊社ではデータの分析ではなく、データのビジュアライズ化をサービスとして展開しました。どういったユーザーがサイトに訪れ、どのコンテンツを読んでいるのか、クリックポイントからローディングポイントまで可視化することが可能です。

また、DataDeckはアカウントさえ繋げていただければ、普段使用しているGoogle AnalythiksやFBと接続することができ、レポートを作成することができます。リンクや画想を埋め込めることができるので、インタラクティブにレポートの作成が可能です。PPTやエクセルを一切使わず、オンラインで情報の共有をすることが可能なサービスです。

Ptmind資料

DataDeckでビジュアライズ化されたレポート

 

データ収集のハードルを下げ、解りやすく伝える
EC食品販売サイトの事例では、社内で50名以上のユーザーに使用していただいており、デザイナーが毎週データの確認を行っています。LPサイトを作成したデザイナー自身がデータを確認しABテストを繰り返しています。データ収集が簡単に行うことができ、ビジュル化されているから可能となっているフローです。

その結果徐々に効果が表れ、広告費を変えずにユーザー数が大幅に伸び、収益を上げることに成功しています。サイトの改善をすることで収益に直接結び付いた事例になりました。

今後は様々なデータを集め、業務フロー自体をオートメーション化することを目的としています。データの収集からアクションまでの時間を0にするためにサービスの向上に努めています。

-Ptmind様の「Ptengine」は、以前弊社のサイト内でも紹介させていただきました!
簡単便利!!作業時間を大幅削減する効果測定ツール【8選】

 


次世代メール配信システムを使って効果的なメールマーケティング

株式会社ベンチマークジャパン エヴァンジェリスト  笠原 吾郎

株式会社ベンチマークジャパン 笠原 吾郎メールマーケティングとは
一般的にメールマーケティングというと、メルマガを送る事だけと認識されがちです。しかしながら、大切な4つのポイントと押さえることで立派なマーケティング活動となります。

 

メールマーケティングで大切な4つのポイント
1.タッチポイントの構築
コンテンツマーケティグのようなお客様に来てもらうPull型の戦略は、お客様により課題や要望は異なるので、WebサイトやLPに適切な情報を格納しコンテンツを作ってお客様との接点を作ります。しかしながらコンテンツを作成しただけではお客様が情報にたどり着ける可能性は高くありません。そこで、メールマーケティングのようなコンテンツを配信するPush型の戦略を取り入れ、コンテンツとお客様の橋渡しをして情報とのタッチポイントを作成する事が重要となります。

2.顧客に合わせた情報発信
お客様といっても、抱えている課題、住んでいる地域、業種、関係性はそれぞれ異なり、ひとくくりにすることはできません。異なったお客様には、それぞれに合ったメール(コンテンツ)を送る必要があります。弊社でもとりあえずメールをお送りするのではなく、お客様のステータスに合わせ、お送りするメール(コンテンツ)を分けています。

3.HTMLの情報発信
HTMLメールは2つの効果があります。1つは、ビジュアルを見せることでブランドのイメージを徹底して伝えることができること。もう1つはお客様の反応(開封・クリックされているのか測定)を知ることができることです。

4.PDCAの改善
PDCAの改善ができないとマーケティングとは言えません。HTMLメールですと、様々な制約が出てきて工数がかかってしまいます。そうなると、せっかく立てたプランも配信するタイミングが変わってしまう事で効果が薄れてしまいます。Planを立てた後タイミングを常に逃さないうちにDo(メール送付)を行う事が重要です。

Benchmark Email3つの特徴 
1.HTMLが簡単に作れるエディタ
2.ABテストなどが可能で、反応や効果が簡単にわかる
3.お客様の分類も簡単に可能

 

上記3つの特徴を生かした今回のセミナー集客での活用事例
弊社で配信するメールは2パターンあり、ABテストを行っております。今回は2回に分けてメールを配信しています。1回目の配信は今まで弊社が主催したイベントに反応があった方、2回目の配信は、一回目のメールで反応が合った方に対して件名を変更しABテストを行っています。「残席増設」と「残りわずか」のフレーズを変更したメールです。「残席増設」は18%の反応(申し込みボタンとクリックした割合)、「残りわずか」では57%の反応を得ることができています。

このように、フレーズを変更しただけで、大きく効果が変更します。メールマーケティングで重要な4つのポイントをこのBenchmark Emailで補うことで様々なタッチポイントの創出が可能となります。

ベンツマーク資料2

いつも利用するフレーズを見直すだけで大きく効果がかわる

まとめ

いかがでしたでしょうか?様々な視点でコンテンツマーケティングを見直すきっかけを与えてくれたセミナーでした。今後もビジュアルやクリエイター、コンテンツマーケティングに関するセミナーを開催・レポートし皆様のお役に立つ情報を発信していければと思います。

また、本セミナーレポートで興味を持たれたサービスがごさいましたら、是非お問い合わせください。