2017年に、ヒアリがついに日本に上陸したという話題が記憶に新しいところですが、日本には他にも日本の固有種を脅かす危険な外来種が多くいることをご存知でしょうか?
外来種には危険なものから、これも外来種だったのかと思うものまでたくさんの種類がいます。
今回はその外来種の中でも生態系、人の生命、農林水産業へ被害を及ぼすものとして環境省が指定している「特定外来生物」にスポットをあて、ご紹介いたします。

カミツキガメ


外来種の中でも、危険な種類としてよく取り立たされるカミツキガメ。
人の指がちぎれてしまうほど噛む力が強いそうです。日本国内では、千葉県、静岡県での定着が確認されています。
ペットとして輸入され、飼育放棄されたものが自然繁殖してしまったようです。
飼うのであれば、最後まで責任を持って育てて欲しいものですね。

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オオクチバス(ブラックバス)

オオクチバス(ブラックバス)は、1925年に釣り対象、食用として持ち込まれたのが最初とされます。その後、食用としては定着しなかったもののスポーツフィッシングのための意図的な放流などの影響で、日本全国に広まったと云われています。現在では、日本全国47都道府県すべてで生息が確認されています。

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アライグマ


アライグマは、一見タヌキと見間違うほどですが、一番の違いは尾の縞模様です。最初の野生化は1962年に愛知県の動物園から逃げ出した12頭に由来するとされ、その後の飼育ブームの際に器用な手先を使っての逃亡、飼いきれなくなっての野外への遺棄などが影響し、各地へ分散し定着していったと考えられています。現在ではほぼ全国に分布していると云われています。

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オオヒキガエル

オオヒキガエルは、サトウキビ畑の害虫駆除の目的で、以下のような経緯で国内に入ってきたと考えられています。台湾より南大東島に、サイパンより父島に、父島より母島に、南大東島より石垣島に、石垣島より鳩間島に、西表島には石垣島からの建材等の輸送に紛れて移入されたと推測されています。ヒキガエル科では最大種で大きいものでは20cm以上になり、昆虫類以外にネズミなどの小動物までも捕食します。毒性が強く、オオヒキガエルを捕食する動物への影響も懸念されています。

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グリーンアノール

世界自然遺産にもなった小笠原諸島には、数多くの固有種がいることはご存知ですよね。その小笠原諸島の父島・母島で固有種を脅かしているのが、「グリーンアノール」です。こちらもペットとして日本へ入ってきたものや貨物に紛れて侵入したものが、野生化したといわれています。昆虫類を中心に捕食するため、固有昆虫類の個体数減少に大きく影響を及ぼしています。現在は、父島、母島における防除、他の島への分布拡大防止の対策が講じられています。

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ガビチョウ


ガビチョウはさえずりが美しく、時には他の鳥のさえずりをまねることで知られています。中国南部から東南アジア北部が原産なので、温暖化の影響などで、日本まで北上してきたのかと考えられていましたが、実はこちらもペットとして輸入されたものが逃げ出したり、故意に放たれて野生化したそうです。現在は、南東北から九州北部にかけて分布が確認させています。

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ヌートリア

ヌートリアは、南アメリカ原産のネズミ目に属する種類です。第二次大戦時中から戦後にかけて毛皮用(特に軍用)に飼育していたものが逃げ出したり、遺棄されて野生化したと考えられています。現在は、本州の東海地方から中国地方にかけて生息が確認されています。通常ネズミというと鼻先が尖ったイメージを持つと思いますが、ヌートリアはカピバラに似て、横から見るとかくばっているように見えます。アライグマ同様、農作物への被害が深刻なようです。

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ボタンウキクサ

外来種は、動物だけではありません。植物にも生態系を脅かすたくさんの外来種が存在します。こちらは浮遊性の水草で、牡丹の花に形が似ていることから『ボタンウキクサ』と名付けられました。最初は観賞用に持ち込まれましたが、今では特定外来生物に指定され、栽培や販売は禁止されています。近年では、違法栽培で逮捕者が出てニュースにもなっています。

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オオカワヂシャ

水路、河川、湿地の水際などで見られるオオカワヂシャは、在来種のカワヂシャと交雑する事が確認されていて、西日本ではその種間雑種に置き換わりつつあります。このように在来のカワヂシャに遺伝的な攪乱を生じさせる恐れや、他の植物の生育を阻害するなどの影響が懸念されています。オオカワヂシャの花はカワヂシャに比べて全体的に色が濃く、花びらの筋の色もはっきりしています。

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まとめ

日本の在来種、特に絶滅危惧種を脅かす『外来種』いかがでしたでしょうか。
駆除するのは大変ですが、見分ける事が難しい種類がいるのも現実ですね。
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